九份を歩く、折りたたみ傘を首でおさえる
瑞芳駅前でバスに乗る。「九份?」と聞いて乗り込もうとすると何かを言われる。指差す方向は道路の反対側。下りる。道路の反対側へ向かう。そこにはバス停がある。確かに間違ったかもしれないけどさ、そんなに大きな声で言わなくたっていいと思うんだ。
反対側のバス停から乗ると今度は運転手さんに頷いてもらえた。バスのなかは寒い。とてもローカルな雰囲気。まわりに観光客は少ない。観光客はきっとタクシーに乗るんだろう。バスは川沿いの道を進み、やがて山をのぼりはじめる。ひどい雨だ。辺りは真っ白になって、遠くの景色はほとんど見えない。
九份に到着すると、観光客はみんなカッパを羽織っていた。当然だ。雨が嫌いなのは、カメラを構えられないからである。持って行った傘をなんとか首で抑え、最低限の枚数だけ撮る。写真を撮っていないと来たことを忘れてしまいそう。私はそのことを恐れている。
雨が降っているから、観光客はみんな食堂に避難していた。アーケードのようになった通りには臭豆腐の匂いが漂う。私は祖父母や友人に送るためのポストカードを購入した。一人旅をしているとこういうとき寂しい。友達と来ていたらすぐに食堂に入ってビールを飲みはじめる。
たしかスペインのクエンカに行ったときも雨が降っていた。どうやら坂の多い町に
足を運ぶと雨が降るようだ。クエンカでは雨が降っても昼どきにはシエスタで殆どの
店が閉店した。私はしょうがなく駅へと走った。そこで小さなエスプレッソを飲んだ
足を運ぶと雨が降るようだ。クエンカでは雨が降っても昼どきにはシエスタで殆どの
店が閉店した。私はしょうがなく駅へと走った。そこで小さなエスプレッソを飲んだ
by photo-by-kohei
| 2011-01-13 23:38
| 台湾