青空が憎かった

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2011.09.26
@岩手県大船渡市末崎町泊里
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大船渡でのボランティア。

2日目に派遣されたのも、1日目と同じ泊里地区だった
この日は、同地区でひとつだけ立て直しが始まっていた
小屋の片付けを手伝った。

小屋の持ち主のおじいさんは、趣味で書道をやっていた
次から次へと出てくる高級和紙を天日干しにした。
娘さんのものだという、高校時代の教科書も出てきた
日付をみてみると平成のヒト桁代に使われたものだった

津波で泥まみれになったのに加え、9月の台風でも
濡れてしまったという話だった

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作業のあいま、高台にのぼった。熊野神社という場所だった
津波のとき、近所同士助け合って避難した場所だという

相変わらず天気がよく、ついさっきペンキを塗り終えた
小屋がぽつりと立っているのが見えた。それ以外はすべて
更地だった

* * *

高台から慣れ親しんだ町が破壊されるのを眺める、というのは、
いったいどういう気持ちがするものなんだろう?

私は考えた

青空が憎かった。本当に、憎たらしいほどの晴れっぷりだった

この町にあった魚屋や、理容店や、漁協や、呉服屋が、すべて
流されていくのである。建物だけではない、自分の目にする
光景のなかには、確実に逃げ遅れた人がいる

逃げ遅れた人が波に飲み込まれる瞬間だって見えたはずだ

こんな天気のいい日に私が立っているこの神社の境内、
ここに避難したひとたちは、いったいどんな気持ちで自分の
町を見つめたのだろう? そう考えると言葉がなかった

* * *

盛岡にある私の実家は、30年ほど前に山を切り開いて
整備したいわゆる新興住宅地にある。すぐ近くには
裏山があって、のぼって住宅地全体を眺めることができる

私は、その裏山から自分の町が消滅する光景を眺めている
様子を想像した。とてもやるせない気持ちになった


by photo-by-kohei | 2011-11-20 13:55 | 東北


デジタル一眼初心者が、四苦八苦しながら写真を撮ります


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